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第33回 潟芝2000m(外回り)を血統から考える

2005/8/24(水)

競走馬のコース適性を考察・予測する上で重要なのが血統。JRAで一番の長さを誇るバックストレッチとホームストレッチを持つ外回りの新潟芝2000mの血統傾向とは?

今回も新潟コースをテーマにしたお話。今週末は新潟芝2000mで新潟記念(G3)が行なわれる。新潟芝2000mは内回りコースと外回りコースがあるが、500万クラス以上のレースでは外回りのコースを使用されるのがほとんど。外回りの芝2000mは、回るコーナーはわずか2回。コース形態上、枠順の有利・不利はほとんどなく、延々と長い向正面を走り、最後の直線では長い追い比べが続く。馬個々の力が十分発揮されるコースだが、同コースの特徴を知るうえで着目したいのが血統。過去のデータを基に、新潟芝2000m(外回り)に強い血統を検証していきたい。

データは、2001年以降の3歳以上500万クラス以上の全レースを参考。調査については、JRA-VAN Data Lab.Target frontier JVを利用した。

 

■表1 新潟芝2000m(外回り)の種牡馬別成績
(2001年〜2005年8月29日 ※3歳以上500万クラス以上)
 
種牡馬
1着
2着
3着
着外
合計
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
サンデーサイレンス
14
10
7
63
94
14.9%
25.5%
33.0%
68%
61%
2
トニービン
4
7
3
31
45
8.9%
24.4%
31.1%
45%
74%
3
ブライアンズタイム
3
4
3
23
33
9.1%
21.2%
30.3%
69%
63%
4
カーネギー
3
4
3
14
24
12.5%
29.2%
41.7%
75%
68%
5
ダンスインザダーク
3
1
3
26
33
9.1%
12.1%
21.2%
39%
49%
6
コマンダーインチーフ
3
1
1
10
15
20.0%
26.7%
33.3%
396%
108%
7
ダンシングブレーヴ
3
1
0
2
6
50.0%
66.7%
66.7%
1458%
373%
8
タマモクロス
2
3
4
12
21
9.5%
23.8%
42.7%
60%
102%
9
キングマンボ
2
2
2
3
9
22.2%
44.4%
66.7%
172%
170%
10
ラムタラ
2
2
1
8
13
15.4%
30.8%
38.5%
421%
112%

表1は2001年以降の新潟芝2000m(外回り)の種牡馬別成績トップ10(3歳以上500万クラス以上)を集計したものである。勝ち鞍数では、かつて3強時代を築いたサンデーサイレンス、トニービン、ブライアンズタイムがそのままベスト3を形成。中でもサンデーサイレンスの勝ち鞍が群を抜いている。だが、サンデーサイレンスは産駒数、出走回数が多いので、ある意味当然の結果。連対率で見た場合は、決して圧倒的な成績を残しているわけではない。
ここで注目したいのは、6位のコマンダーインチーフと7位のダンシングブレーヴ。出走回数は少ないものの、単複の回収率が非常に高い。血統に詳しい方ならすぐにおわかりになるだろうが、ともにリファール系と呼ばれる種牡馬。ベスト10にはランクインできなかったが、同じリファール系のホワイトマズルが18位で単回収率164%、複回収率154%をマークしている。
また、10位のラムタラも狙ってオイシイ種牡馬。こちらも単複回収率が100%を超えている。

 

■表2 新潟芝2000m(外回り)の種牡馬系統別成績
(2001年〜2005年8月29日 ※3歳以上500万クラス以上)
 
種牡馬系統
1着
2着
3着
着外
合計
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
ヘイロー系
20
13
17
141
191
10.5%
17.3%
26.2%
44%
72%
2
グレイソヴリン系
10
13
13
93
129
7.8%
17.8%
27.9%
38%
64%
3
ミスタープロスペクター系
7
6
5
66
84
8.3%
15.5%
21.4%
62%
66%
4
リファール系
7
3
2
22
34
20.6%
29.4%
35.3%
465%
145%
5
ノーザンダンサー系
5
11
12
89
117
4.3%
13.7%
23.9%
36%
72%
6
リボー・マイバブー他
5
6
7
73
91
5.5%
12.1%
19.8%
19%
49%
7
ニジンスキー系
5
5
3
49
62
8.1%
16.1%
21.0%
301%
105%
8
サドラーズウェルズ系
5
4
4
30
43
11.6%
20.9%
30.2%
66%
49%
9
ロベルト系
4
8
8
51
71
5.6%
16.9%
28.2%
38%
52%
10
ダンチヒ系
4
2
1
24
31
12.9%
19.4%
22.6%
95%
78%

表1のデータを補足するために表2を示した。表2は表1の種牡馬成績を系統別で集計したもの。ヘイロー系が1位となったのは、やはりサンデーサイレンスの存在が大きい。表1でランクインしたダンスインザダークはサンデーサイレンスと同じヘイロー系だが、表1のベスト10の種牡馬の中で連対率(12.1%)や回収率でかなり見劣り、ヘイロー系全体の成績を下げている。ダンスインザダークは5位に入ったものの、新潟芝2000m(外回り)が得意とは言い難い。
一方、コマンダーインチーフとダンシングブレーヴの成績が大半であるものの、4位のリファール系は好調。連対率はトップの35.3%をマークしている。ラムタラを擁する7位のニジンスキー系は、連対率は21.0%にとどまったが、単複の回収率は100%オーバーで来れば高配当になりやすい。ちなみにニジンスキー系の種牡馬は、ラムタラのほかにフサイチコンコルドやジェネラスなどがいる。

話は戻ってヘイロー系について。サンデーサイレンスを中心とするヘイロー系は、一見、新潟芝2000m(外回り)においては勝ち鞍こそ多いものの、配当妙味が薄く、狙いにくい種牡馬に見えるかもしれないが、決してそういうわけではない。ヘイロー系に関しては、母父までチェックすると興味深いことがわかる。

 

■表3 新潟芝2000m(外回り)のヘイロー系の母父別成績
(2001年〜2005年8月29日 ※3歳以上500万クラス以上) 
 
(ヘイロー系)×母父(系)
1着
2着
3着
着外
合計
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
×ノーザンダンサー系
5
1
3
22
31
16.1%
19.4%
29.0%
51%
50%
2
×ネヴァーベンド系
4
1
0
6
11
36.4%
45.5%
45.5%
134%
56%
3
×グレイソヴリン系
4
0
1
10
15
26.7%
26.7%
33.3%
196%
75%
4
×サドラーズウェルズ系
2
1
0
5
8
25.0%
37.5%
37.5%
141%
65%
5
×ヌレイエフ系
2
0
1
1
4
50.0%
50.0%
75.0%
97%
107%
6
×リボー・マイバブー他
1
1
1
20
23
4.3%
8.7%
13.0%
8%
144%
7
×ロベルト系
1
1
1
8
11
9.1%
18.2%
27.3%
40%
79%
8
×リファール系
1
0
1
4
6
16.7%
16.7%
33.3%
51%
173%
9
×ニジンスキー系
0
4
3
23
30
0.0%
13.3%
23.3%
0%
45%
10
×ネイティヴダンサー系
0
2
3
6
11
0.0%
18.2%
45.5%
0%
106%

表3は同コースのヘイロー系の母父別成績。表2のヘイロー系の成績をさらに細分化したもので、つまりはサンデーサイレンスを中心とするヘイロー系は、「新潟芝2000m(外回り)ではどんな母父と組み合わさった方がいいのか?」、というのがわかるデータだ。
血統の分野では父もさることながら母父も重要で、とりわけ母系の能力・特徴を強く受け継ぐサンデーサイレンス産駒は、母父まで見るのが常套手段。表2で成績が優秀だったリファール系とニジンスキー系だが、ヘイロー系の母父に入ると状況が一変する。リファール系は、出走回数が少ないのが難点だが、8位という成績。ニジンスキー系は大きく成績を落とし、これまでのところ勝ち鞍ゼロ。全体的に積めの甘さが目立つ成績となっている。
では、ヘイロー系の母父の系統は何がいいのか? 1位はノーザンダンサー系だが、回収率を含めて特筆すべき成績ではない。良さそうなのは、2位のネヴァーベンド系と3位のグレイソヴリン系。勝率、連対率が高く、単勝の回収率が100%を超えている。

 

【結論】

3歳以上500万クラス以上の新潟芝2000m(外回り)では、コマンダーインチーフ、ダンシングブレーヴを中心としたリファール系の種牡馬が活躍。勝率・連対率・複勝率がいずれも高く、単複回収率も100%を超えている。ラムタラを中心としたニジンスキー系も単複回収率が優秀で、穴馬券を狙う際には見逃せない種牡馬だ。
勝ち鞍数で断然トップのサンデーサイレンスを中心としたヘイロー系は、母父の血統に注目。ネヴァーベンド系、グレイソヴリン系の種牡馬を母父に持つ馬を狙うのが効率が良く、配当妙味もある。一方、父系で成績が良かったリファール系とニジンスキー系は、ヘイロー系の母父に入ると不振。特にヘイロー系×ニジンスキー系は、勝ち味に遅い馬が多いようだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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