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第29回 「夏は芦毛を狙え」ってホント?

2005/7/21(木)

競馬格言の中に「夏は芦毛を狙え」というものがある。たしかに、一般的にも黒は白に比べて光や熱を吸収しやすいと言われているし、白っぽい馬体はいかにも涼しそうだ。果たして本当のところはどうなのだろうか?

7月も半ばに入り暑さも徐々に厳しさを増してきた。こんな暑い中、一生懸命に走らなければならない競走馬も大変だなぁ…とか考えていたら、「夏は芦毛を狙え」という競馬格言について検証してみたくなった。たしかに白っぽい馬体は、黒っぽい馬体に比べて涼しそうではあるが、果たして夏場の成績と結びつくほどのファクターとなり得るのだろうか?

さっそく、JRA-VAN Data Lab. + TARGET frontier JV で調べてみよう。
夏の定義には色々あるが、ここでは1年でも暑さの厳しい7月8月を夏として色々と集計することとする。

 

■表1:過去5年間(2000年〜2004年)の7月8月の毛色毎成績
 
 鹿毛
 栗毛
 黒鹿毛
 芦毛
 青鹿毛
 青毛
 栃栗毛
1着
2着
3着
着外
合計
1472
1484
1480
15901
20337
725
716
660
6962
9063
506
466
524
5042
6538
166
185
212
1973
2536
130
157
126
1319
1732
33
24
32
231
320
20
15
16
196
247
勝率
連対率
3着内率
7.2%
14.5%
21.8%
8.0%
15.9%
23.2%
7.7%
14.9%
22.9%
6.5%
13.8%
22.2%
7.5%
16.6%
23.8%
10.3%
17.8%
27.8%
8.1%
14.2%
20.6%

表1は過去5年(2000年〜2004年)の7月8月の成績を競走馬の毛色毎に集計したものである。格言で言われるほど芦毛馬の成績が良くない。…というよりもむしろ、他の毛色の馬に比べて成績が悪いではないか!!逆に青毛馬の成績の良さが目立つ(絶対数は少ないが…)。

イメージ的に馬体の白さが最も効果を発揮する、晴れのレースに絞って集計すれば、芦毛馬の成績が格段に向上するのかもしれない。表1のうち「天候が晴」だったレースだけで再度集計してみよう。

 

■表2:過去5年間(2000年〜2004年)7月8月の晴れたレースの毛色毎成績
 
 鹿毛
 栗毛
 黒鹿毛
 芦毛
 青鹿毛
 青毛
 栃栗毛
1着
2着
3着
着外
合計
941
939
951
10176
13007
454
457
413
4492
5816
329
297
336
3226
4188
104
124
139
1226
1593
84
97
73
849
1103
22
19
21
155
217
12
9
10
135
166
勝率
連対率
3着内率
7.2%
14.5%
21.8%
7.8%
15.7%
22.8%
7.9%
14.9%
23.0%
6.5%
14.3%
23.0%
7.6%
16.4%
23.0%
10.1%
18.9%
28.6%
7.2%
12.7%
18.7%

表2は過去5年(2000年〜2004年)の7月8月のレースのうち天候が晴だったものを対象に、成績を競走馬の毛色毎に集計したものである。天候が晴であっても表1の結果と大差なく、芦毛馬の成績は、他馬に比べて決して良いとは言えない。一方、青毛馬は表1と同様に天候が晴でも、他馬に比べて(多少ではあるが)成績が良い。

「夏は芦毛を狙え」という格言はウソなのだろうか?白っぽい馬体のイメージから導き出された迷信なのだろうか?
もしかしたら、「芦毛はもともと他の毛色に比べて弱い馬が多いが、夏場はその差が埋まる」という意味なのかもしれない。そこで今度は、夏場とそれ以外で成績に差が出るのか調べてみよう。

 

■表3:過去5年間(2000年〜2004年)の7月8月以外の毛色毎成績
 
 鹿毛
 栗毛
 黒鹿毛
 芦毛
 青鹿毛
 青毛
 栃栗毛
 白毛
1着
2着
3着
着外
合計
6523
6611
6734
74516
94384
3206
3124
3031
33083
42444
2262
2249
2129
23677
30317
744
752
780
9433
11709
631
603
662
6355
8251
98
127
117
1189
1531
87
83
94
821
1085
0
0
1
8
9
勝率
連対率
3着内率
6.9%
13.9%
21.1%
7.6%
14.9%
22.1%
7.5%
14.9%
21.9%
6.4%
12.8%
19.4%
7.6%
15.0%
23.0%
6.4%
14.7%
22.3%
8.0%
15.7%
24.3%
0.0%
0.0%
11.1%

表3は過去5年(2000年〜2004年)の1〜6月と9〜12月の成績を競走馬の毛色毎に集計したものである。夏場以外でも芦毛馬の勝率は6.4%であり、夏場と大差ないことが分かった。連対率と3着内率では夏場を多少下回っていたものの、これをもって「夏は芦毛を狙え」とは言えない。
一方、青毛馬はというと、勝率・連対率・3着内率ともに7月8月を大きく下回っており、他馬と大差ない。青毛馬だけ夏場の勝率が他の月と比べて1.5倍になるなんて、特筆に値する事実ではないだろうか?データ上、本当に夏場に強いのは、『芦毛』ではなく『青毛』なのである。


ただ、青毛は絶対数が少ないので、少数の強い馬の活躍により勝率・連対率・3着内率を押し上げている可能性もある。そこで、表2で抽出した青毛の成績を馬ごとに調べてみたが、特筆に値する競走馬はおらず、そのような傾向は見られなかった。

また、「夏場はローカル開催が多いし、休養する馬が多いので1レースに出走する頭数が少ないから勝率が上がっているだけなのでは?」という声もあるかと思い、競走馬全体での勝率も調べてみたが、7月8月の勝率が7.5%に対してそれ以外の月の勝率は7.1%だったので、それほど大きな要因にはなっていないようである。

 

【結論】

・「夏は芦毛を狙え」はイメージからくる迷信
・どうせ狙うなら、数は少ないが「夏は青毛を狙え」

【参考】
ちなみに今週出走する青毛馬は…
≪土曜≫
・デートリッヒ(函館4R)
・ハッピートゥモロー(新潟11R)
・キョウモヨロシク(小倉6R)
≪日曜≫
・ベルキャット(函館3R)
・シュウザンジョオー(函館11R) 
・キングオブパンサー(新潟5R)
・トウカイエール(新潟12R)
・コシズインジゴ(小倉5R)
・クィーンマルトク(小倉6R)

担当:大曽根俊一

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