ドバイワールドカップ特集

 

これが世界だ!立ちはだかるライバルたち

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2年連続で3冠を明け渡す屈辱は避けたいスルール師(左)とデットーリ騎手。(photo by Kazuhiro Kuramoto)

UAEダービー

UAE3冠戦線をリードする2強の優位動かず

約1か月後にケンタッキー・ダービーという最大の目標を控えていることもあり、ドバイWCのように、ダートの本場アメリカから大物が参戦することはない。UAE3冠の最終戦にして最大のレースだけに、地元勢が中心となる。

今年のUAE3冠戦線は、オナーデヴィル(Honour Devil)とロイヤルヴィンテージ(Royal Vintage)の2頭がリード。昨年はエイジアティックボーイで3冠を独占したM.デ・コック調教師の管理馬だ。初戦のUAE2000ギニー(ダート1600m)は、先行したオナーデヴィルが食い下がるロイヤルヴィンテージを半馬身抑えて優勝、スーパーサーズデーに組まれた第2戦のアル・バスタキヤ(ダート1800m)では、一転してロイヤルヴィンテージが先行抜け出しを図り、オナーデヴィルの追撃を短頭差振り切って雪辱した。ダービーは、ここまで一進一退の戦いを繰り広げてきた2頭による決着戦の様相を呈している。

そうはさせじと虎視眈々なのが、地元でゴドルフィン軍団の馬を管理するS.B.スルール調教師。2000ギニーの3着以下は、5着までゴドルフィンの3頭が占めた。ロイヤルヴィンテージから3馬身3/4差でマイインディ(My Indy)、1馬身3/4差でエッチト(Etched)、さらに2馬身3/4差でニュマーニー(Numaany)が入線したが、この後、マイインディとエッチトはダービーへ直行。ニュマーニーのみアル・バスタキヤに駒を進め、オナーデヴィルから1馬身半差の3着を確保している。着差を考えれば逆転可能にも思えるが、南半球産の前2頭とは5キロ以上の斤量差があり、4キロ差に縮まるダービーで逆転可能とは思えない。16馬身離された4着以下は勝負づけを済まされた。

2強に一泡吹かせるなら、ダービー直行を選んだマイインディとエッチトになるだろう。2000ギニーで3馬身余り離されたマイインディだが、この馬も南半球産で前2頭と同じ59キロの斤量を背負っていた。そのまま実力差ということになるものの、200mとはいえ距離が延びるダービーでは、何らかの変化が生じる余地を残している。また、北半球産のエッチトは2000ギニーで斤量55キロ。それで2強と約5馬身差は決定的だが、エースライダーのL.デットーリ騎手が手綱を取っていた。つまり、3頭出しの中で最も期待されていたことになる。2000ギニーで5着のニュマーニーを第2戦に送り込んだ上で、2強の力を改めて測るように逃げを打たせたスルール師のしたたかな戦略も見えるだけに、巻き返しがあるかもしれない。

コック師とスルール師の対抗戦のような図式に乗り込むイイデケンシンとしては、ノーマークの利を生かして隙を突きたいところ。