2006.9.23

文・写真/平松さとし

 8月9日、フランス入りしたディープインパクト。
 シャンティーでの生活は、ついに40日を超えた。最大の目標である凱旋門賞まではもう数えるところ一週間となったのだ。

 ディープが滞在しているのはフランス・シャンティー。フランス最大の馬の街として知られるこの地は、年間を通して湿気がなく、平均気温も決して高くはない。
 しかし、今年の初夏は思いのほか、気温が上昇。ディープの遠征に影響が出ないか懸念された。
 ところが蓋を開けてみると、案ずるより産むが易しという結果になった。8月に入るとすぐ、気温は下がり、涼しい日が続いた。そこへ、ディープがやってきた。

 「日本を発つ時は台風が来た影響でストール(馬を積むボックス)内が冷やされたし、フランスに着いてからは連日涼しい日に恵まれた。このあたりがディープのもっている運の強さなんでしょうね」
 こう言って目尻を下げたのは、調教師・池江泰郎だった。
 池江はディープの到着から遅れること1日。8月10日に一度、現地入りした。
 ディープが無事着いたことにとりあえずの祝杯を、現地入りしたスタッフと共にあげた。
 そして、約一週間、様子をみた。

  池江泰郎調教師


 「長旅の影響か最初は少し飼い葉も落ちたかもしれない。でも、涼しくてうるさくない環境にすぐに慣れたせいか、アッという間に飼い食いも戻った」と池江。
 日に日に地元フランスの馬と区別のつかなくなるディープに目を細め、8月18日には一度、帰国した。
 しかし、日本にいたのは僅か二週間ほど。
 9月4日には再び機上の人となると、その後、現在までフランスに滞在している。

「もちろん、このまま凱旋門賞が終わるまでこちらにいます。僕自身、これだけ長く日本の厩舎を留守にするのは初めて。他の馬主さんや関係者の皆さんには理解をいただき、快く送り出してもらえました。ご迷惑をおかけする皆さんのためにも、何とかディープでよい結果を出して日本へ帰りたいです」
そのために、ディープと歩む日はまだもう少し、続くのだ。

(文中敬称略)

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